こんにちは。
行徳の鍼灸院【はり温灸治療院カラダノミカタ】です
今回は【変形性股関節症】の記事を書きたいと思います。
変形性股関節症は、大腿骨頭と寛骨臼の表面にある硝子軟骨の破壊によって起こる股関節の機能障害です。
股関節は、最大荷重で体重の5倍近くが負荷される関節なので、関節表面を覆い、クッションの役割を果たしている軟骨に不具合が生じると、関節を構成している骨にも異常が発生します。
何らかのきっかけで硝子軟骨に小さな障害が発生し、経年的に状態が悪化していくことになりますが、進行の早さ・程度については、発症年齢・荷重歴・体重・素因・性別などの様々な要因が関与するために個体差があります。
股関節症は発症のエピソードなどの原因が明確でなく、加齢によると考えられる一次性変形性股関節症と、原因が明らかとなっている二次性変形性股関節症に分けられます。
変形性股関節症全体の8割ほどが二次性と言われ、女性が多くしめます。
女性が多い理由として、臼蓋形成不全や発育性股関節脱臼などの二次性変形性股関節症の原因となる状態が女児に多いためだと言われています。
二次性変形性股関節症を考える場合は、小児期に関する情報を問診で得ることになります。
年齢が高ければ一次性・二次性両方の可能性を想定し、40代以下であれば二次性と考えます。
現代医学的治療ですが、まず股関節に限らず、中高年者の変形性股関節症は軟骨細胞の経年的な機能低下が原因です。軟骨の機能が損なわれると、軟骨自身、さらに軟骨を支える骨の破壊を生じます。
軟骨の機能低下を回復させる技術はいまのところ確立されていないため、原因療法がないことが変形性股関節症の治療上の大きな問題です。
現在の治療法としては、1,軟骨破壊が無いか軽度の段階で進行を予防 2.軟骨破壊が進んだ段階で自己組織または人工材料をもちいて関節機能回復 の2つの方法に分かれます。
前者は保存療法と手術、後者は手術からなります。
保存療法では体重減量、杖の使用、薬物療法、運動療法があります。
鍼灸は、骨格筋肉の循環促進、柔軟性の確保を目的にします。
その際に鍼灸は手術の回復、後遺症に対しても有効です。
主に鎮痛などになりますが、まずは痛みが大きくなる前に減量や筋肉をつけること。
そして保存療法として鍼灸を選択してみてください。