めまいと鍼灸治療(2)

こんにちは。
行徳の鍼灸院【はり温灸治療院カラダノミカタ】です。
今回も前回に引き続き【めまい】の記事を書きたいと思います。

これまでまとめてきましたが、耳科性めまいは基本的に回転性めまい(内耳性めまい)となり、メニエール病・良性発作性頭位めまい・突発性難聴などで生じます。

整形外科性めまいは非回転性めまいであり、頸部脊椎症・むち打ち症などに由来します、内科性めまいも非回転性めまいで、起立性低血圧・降圧剤の副作用(血圧の下げ過ぎ)などがあります。

医療機関できちんとした診断がついていない(あいまいな診断)も少なくなく、この類には自律神経失調症・更年期障害などがあり、基本的にいは非回転性めまいになまりす。

さて鍼灸治療についてですが、回転性めまいに対しては、後頚部、後頭部、側頭部、頭頂部の左右の中で圧痛あるいは硬結の最も強い部位から選択して鍼治療をおこないます。(風池、百会、安眠、翳明、翳風、聴会、天柱、しん会)。
メニエール病は広い範囲で皮下浮腫状態が観察され、発作が静まるとそにお程度が減弱することから浮腫の消長と症状が一致することが分かっています。
そのことから通天または絡却から百会に向けての刺鍼が効果的であると考えます。

頚性めまいに関して。
平衡感覚は、耳・眼・深部感覚の三者からの情報が延髄の前庭神経核に集合し、互いに照合されて保全されます。その1つである深部感覚受容器は、全身のいたる所に存在していますが、頭位との関連を考えた場合、頸部深部筋(後頭下筋)との関わりが深い。

一般に脊柱の深部に位置する棘間筋や横突筋などの小さな筋は、体幹の運動や体重支持の役割は少なく、姿勢保持機能として機能をもっています。一方、後頭下筋はC1~C3神経根を通って脊髄から延髄の前庭神経核に刺激を送り、頭位の変化すなわち頚椎の動きや位置を感知するセンサーとして役割があることが知られています。
よって、後頭下筋への主な刺鍼ポイントは、第1頚椎横突起、第2頚椎横突起になります。

この他にも、むちうちなどにより胸鎖乳突筋に強い圧痛が診られる。

【めまいと鍼灸】という記事を書いてきましたが、めまいによる鍼灸院への来院は多いものです。
原因がわからないものであったり、原因が分かっていても治療の手立てがないと感じている方はぜひ鍼灸を検討してみてください。

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