こんにちは。
行徳の鍼灸院【はり温灸治療院カラダノミカタ】です
今回は【腱鞘炎】の記事を書きたいと思います。
腱は腱鞘と呼ばれる滑液が含まれている柔らかい膜で覆われており、腱のスムーズな滑走に役立っています。腱鞘炎というのはこの膜内の滑液に炎症が起きる場合と腱鞘自体の炎症が起きる場合があります。
原因は好発部位によって異なりますが、繰り返す運動によるもの、機械的な刺激、細菌感染、関節リウマチによる自己免疫疾患などの機序が挙げられます。
【腱鞘炎の種類】
〈ドケルバン病〉
親指の使いすぎによって好発するドケルバン病は、中年以降の女性、妊娠・産後の女性に多いとされていますが、スマートフォンの過度な使用による腱鞘炎「スマホ腱鞘炎」と呼ばれています。
母指側(撓側)の手首に痛みや腫れが現れます。母指を広げたり、母指を動かしたりするとこの場所に強い痛みが出ます。
原因は母指を動かす筋腱を使いすぎて腱の表面に痛みが出たり、擦れた腱鞘が肥厚して腱が動くたびに炎症を起こします。
〈バネ指〉
指の使いすぎや加齢によって起こるバネ指は中年以降の女性や幼少児に起こりやすいとされています。
指の曲げ伸ばしの役割を担っている腱と腱の走行をサポートする鞘(腱鞘)が使いすぎや加齢による潤滑液の減少で炎症が起き、腱や腱鞘が肥厚し指の曲げ伸ばしを邪魔して痛みやひっかかりを感じる症状です。
このひっかかりのために指の曲げ伸ばしに支障をきたしてしまい、力を入れることによって急にひっかかりが開放される弾発現象からバネ指と呼ばれています。
※関節リウマチ、糖尿病が原因で手に痛みを感じる場合もあります。
変化を感じたらまずは医師にご相談ください。
【西洋医学的治療】
手の使用を控えさせ安静を保たせます。テーピング、サポーターなどで日常の負担を軽減させ、鎮痛剤投与、湿布や軟膏で痛みを引きますがステロイド薬の注射が有効なこともあります。状態によってはレーザー治療、手術を行います。
【鍼灸治療】
腱鞘炎全域に対して、手三里に低周波鍼通電療法を行い経渠、陽谿に鍼を置いて橈骨神経の鍼麻酔を行います。基本的に局所の阿是穴を用います。
このように鍼灸は腱鞘炎に対して効果的なものです。
お困りの方は整形外科と併用など含めてご検討ください。