こんにちは。
行徳の鍼灸院【はり温灸治療院カラダノミカタ】です
今回は【脊柱管狭窄症】の記事を書きたいと思います。
体幹の要ともいえる脊柱の中には脊柱管と呼ばれる空間があり、腰椎部では脊髄から移行した馬尾が走行し、左右椎体間で神経根が分岐し椎間孔を通ります。
一般的には、若いうちは脊柱管および椎間孔には十分なスペースがあるのですが、加齢にともない脊椎の関節(椎間関節)や神経組織と接する黄色靭帯の肥厚が起こり、場合によっては腰椎のすべりや側弯をともない、脊柱管や椎間孔のスペースが徐々に狭くなっていきます。
馬尾や神経根が慢性的に圧迫され神経組織の循環不全が生じ、その結果として下肢の痛みやしびれを代表とする異常感覚が現れる症候群を腰部脊柱管狭窄症と呼びます。
腰部脊柱管狭窄症を疑うにあたり、以下の3点を確認します。
1つは、下肢に痛みやしびれがあるか?
2つ目は、その症状は、歩いた時や長く立っていると出たり強まったりするか?
3つ目は、その症状は横向きで寝ているとき、座っているとき、あるいは自転車に乗っている時(腰椎が軽度前屈位)は症状が軽減し、楽になるか?
これらが3つとも「はい」の場合には腰部脊柱管狭窄症を疑い、MRIで狭窄の有無や程度を確認しましょう。
他にも何点か同様の症状があるのですが、それらは次回を紹介させていただきます。
さて、腰部脊柱管狭窄症に対する鍼灸は、自覚症状や理学的検査により判断した責任高位とされる狭窄部周囲の筋緊張や循環状態に変化を与えることを主な目的として鍼灸をおこないます。
神経根型は保存療法の適応ですが、馬尾型は保存療法で効果をみることは少なく、特に膀胱直腸障害、麻痺症状が出現した症例では、可及的早期に手術をおこなうことが望ましいとされます。
神経根型の多くの症例は鍼治療の直後、自覚症状の軽減や累積効果も認められます。
腰部脊柱管狭窄症にお困りの方は鍼灸を選択するということもお考え下さい。
また病院との併用も有効です。