こんにちは。
行徳の鍼灸院【はり温灸治療院カラダノミカタ】です
今回は【テニス肘(上腕骨外側上顆炎)】の記事を書きたいと思います。
テニス肘は上腕骨外側上顆部を中心とする疼痛を主症状として、著名な圧痛を有する疾患です。
日常生活ではタオルを絞る動作や、ドアノブを回す動作、テニスではバックハンドストローク時に痛みが誘発されます。
発生年齢は主に30~50代に好発します。
上腕骨外側上顆には、短橈側手根伸筋、総指伸筋などの手関節筋や手指伸筋が付着しており、これらの筋に負担がかかる日常動作やスポーツ動作の繰り返しによって発生する付着部の炎症や微小な断裂が原因とされています。
日常生活では、手関節を背屈させる筋の使い過ぎで発症することが多く、タオルを絞る、蛇口をひねる、ドアノブを回す、肘を伸ばしたまま物を持つなどの動作が困難になる場合が生じます。
これらはテニスをおこなっていなくても、テニス肘と呼ばれます。
一方、退行性変性が起きている中高齢者では、肘関節の変形を併発する場合があります。
変形性肘関節症は肘関節の疼痛、腫脹のほかに、肘関節の屈伸動作での引っ掛かり感やロッキングを生じ、進行すると尺骨神経による神経症状を発症します。
現代医学的治療では、自然経過は良好で80%以上の症例が1年以内に治癒するという報告もあり、ほとんど(90~95%)は保存療法で治癒すると考えられます。
よって鍼灸治療は有効であり、テニス肘の発症時に保存療法として鍼灸を選択することに誤りはありません。
上腕骨外側上顆炎は、変形性膝関節症などの退行性疾患と比べると比較的、鍼治療の予後は良好であり、鍼治療とセルフケアの併用により2週間程度で疼痛が軽減し、4週間程度で日常生活動作が権限します。